時間の生き方1問1答
Q1.東京都心と房総の「二拠点生活」は、いかがですか?
(房総のご自宅におじゃましてお話をうかがいました)
ここではチカラが抜けてしまって・・・(笑)、何もせずボーっとしていることが多いですね。いまは房総での「無駄なこと」に豊かさを感じています。プレゼン前とか仕事的戦闘モードの時は東京の方がいいですが、東京ではそういう「無駄なこと」をする時間がなかったって気づきました。
二拠点生活は、別荘を持つということではなく両方とも日常的に住むということ。気分とか状態によって生活の場所を気楽に切り替えられる住み方を目指したい。リゾート地ではなく生活の延長にある郊外という感覚で。それも単なるベッドタウンではなく目的のある郊外。それを「新しい郊外」と呼んでいます。僕の目的はボーっとすること。あとはやはり家族との対話ですね。
Q2.「忙しいとき」の家族円満のコツは?
ない(きっぱり・笑)。でも、この家がきっかけなのか分からないけれど、今年はかつてないくらい家族で過ごす時間が長かったですね。夏はここに友達が家族でワイワイ遊びに来たりして。いままで友達が家に遊びに来るなんてことがなかったので、新鮮な気持ちを味わいました。子供と向き合う機会も増えましたね。
Q3.いま心の充実感は何で得ている?
いまサーフィンにハマっているんです。この家が建ってからだから、始めてまだ数ヶ月ですが。風がどこから吹いているか気にしたり、天気にリアクションするようになりました。この前も、ずっと海水が冷たかったんですが、ちょうど台風が連続で来ている時期に海に入ったら水温が劇的に温かくなっていて、潮が入れ替わったのを感じたんですよ。そんな自然と対話するような感覚がたまらないですね。
海まで近いから朝5時に行って、海にプカプカ浮きながら陽が昇っていくのを、ただボーっと眺めているんです。大げさだけど、生命のチカラを感じる。「あーもう、いろいろどうでもいいや」って思う(笑)。本当に自然に癒されていますね。
Q4.人生という自由時間、どう使う?
目標立てても、いつもその通りにならないからなぁ(笑)。19歳の長男は、ここに住まないままに、京都の大学に行っちゃいましたし。それは本当に計算違いだった。ここに彼の部屋もつくったんですが、いまはミーティングルームになっています。そしたら今度は奥さんのお腹に新しい命を授かった。あれ?想い描いていたのと違うぞ、と・・・。
先々の細かいことはその時の状態に合わせて、その時考えればいいか、と。一箇所にじっといるよりも、ふらふらするような暮らし方がいいなぁ、と思っていますね。できるだけ、50代くらいまでは、都市を、もしくは日本を、もしくは地球を、自分の都合に合わせて自由に行き来できるような居住が理想のライフスタイルですね。
房総の馬場さんの家。2008年の秋に出来たばかり。九十九里海岸から300mほど奥まった松林に建つ、地元でも知られた「白い家」。
内部も白で統一。キッチンと一体化したダイニングテーブルは「お母さんが寂しくならない」造り。対面して話しながらの後片付けなら苦にならなそうです。
4歳になる息子さんは、野生児系に育てたいとのこと。「この家では東京より伸び伸びしています」と馬場さんが言う通り、取材中も縦横無尽に走り回っていました。
お風呂場には、愛用のサーフボード。この日も、これから事務所のスタッフさんと連れ立って海に出るそうです。
新しい居住スタイルを見せてくれた馬場さん、
本日はありがとうございました。
馬場さんが運営する「東京R不動産」公式サイト:www.realtokyoestate.co.jp/
馬場さんのデザインオフィス「Open A」公式サイト:www.open-a.co.jp/
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